今更年間ベストアルバム2017

2021年2月現在から遡ること3年ちょっと前、2017年末当時の自分はサブスクをまだ使っていなく、年間ベストなんて出せる訳もなかった。そこで社会人1年目が終わろうとしている今、今更と言うにも遅いタイミングで発表する。

 

①Modern Times/PUNPEE

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2017年の「ネットの音楽オタクが選ぶベストアルバム」1位は確かこれだった。自分がこのアルバムを知ったのはそのタイミング(2018年1月)だったと思う。現時点でPUNPEE唯一のアルバム。2047年の世界を舞台にしたこんせぷあな作品。とにかくすごい。

②人生、山折り谷折り/MONO NO AWARE

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後述するヨギーにハマった後、Youtubeで色々漁ってた時に出会った。「イワンコッチャナイ」でまんまとハマりこのアルバムを買った。

音楽的には、フジファブ志村の持つ「和」の少し暗い雰囲気と、00’sの海外インディーロックテイストを融合している。駆け足のandymori系から、フォーキーな曲調、ポストロック風の複雑な曲展開まで多彩で飽きない。

そして何よりギタボ玉置の、知的なユーモアセンスを感じさせる歌詞が素晴らしい。歌詞を追ってるだけでも楽しい。1stながら大傑作。

Waves/Yogee New Waves

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・10年代中盤のネオシティポップ・インディーロックシーンの中で一番最初にハマったバンドであり、彼らが自分の音楽の価値観をガラッと変えてしまった。

自分が聴くようになったのはこのアルバムから。1st「Paraiso」からメンバー脱退もあり2年半空いて、開き直ったように溌剌としたバンドサウンドが弾ける作品。前半はファンクやロカビリーのようなノリノリの曲調が並ぶ。しかしこのアルバム一番の聴きどころは7分もある長尺の「HOW DO  YOU FEEL?」だと思う。この曲の持つロマンチックで濃厚なサイケデリアはヨギーの裏テーマと言っていい。

④PINK/CHAI

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・質の高い若手インディーロックが次々登場した2017年において異彩を放つニュー・エキサイト・オンナバンド。彼女らを知ったのもYoutubeフジロックのRookie a gogoのライブ映像だった。

邦楽バンドが殆ど取り入れない00’sのダンスパンク、NWリバイバルをルーツとしていて、ゴリゴリのリズム隊が曲を引っ張っていくという音楽性。そこにコンプレックスを肯定していこうという社会的な歌詞と芸人のような見た目で強烈なインパクトを与えた。

音楽業界のプッシュもありMステに出た結果タメ口で炎上(2018)したり、海外進出を果たしSUB POPと契約する(2020)など我が道を爆走するCHAIは本当にかっこいい。

⑤Say Goodbye to Memory Den/DYGL

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・「Forever」でお馴染みYkiki Beatのメンバーそのまま、ガレージロックに軸足を移したバンドの記念すべき1st。勿論これもYoutubeで知った。

初聴で「ストロークスじゃん」と思ったように、ガレージロックリバイバルの影響を受けすぎなほど受けた音楽性。スカスカで軽快なサウンドかつ全英詞で、まるで「日本で活動してるUKロック」のよう

BOOTLEG/米津玄師

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・カリスマボカロPから、バンプラッドに連なる邦ロックの後継者になっていた彼が世間にその名を知らしめた出世作。王道アニソンからミクスチャーファンクロック、チェンスモ風バラードとシングル曲も濃い内容だが、自分が好きなのは後半。

モロにフランクオーシャンな「Moonlight」、真っ直ぐなギターロック「Nighthawks」、80’sディスコポップ×和風テイストの「春雷」あたりはかなり好きな曲。更にバカ売れした次作よりも洋楽ワナビーな雰囲気があり、こちらの方が好き。

⑦Light Showers/藤井隆

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・タレントとしてお馴染み藤井隆のアルバム。これもYoutubeでアルバムteaserが流れてきて知った。

90’sのJ-POPを全力でパロディーした一枚。作曲陣もスカート澤部さんをはじめた豪華な面々で固められている。認知度は高くないものの隠れた名盤。

⑧Tokyo Randez-Vows/King Gnu

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・2019年に紅白出演を果たした彼らの1stアルバム。Gt常田が米津玄師の曲に参加していたこともあり、大きな注目を浴びた。

椎名林檎的な毒気のある歌謡曲テイストと、声質の異なるツインボーカルが特徴。「東京」を強調していたり、跳ねたグルーヴが目立っていたので、Suchmosのファンが流れてくるなど当時はネオシティポップの流れに位置付けられていた。次作以降は大きく音楽性が変わっていってしまうので、当時の彼らを切り取った貴重な一枚。

⑨Dystopia/teto

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andymori銀杏BOYZから多大な影響を受けた彼らの初の全国流通盤。衝動のままに駆け抜けていくサウンドは、似たようなバンドが林立する中でも際立っていた。「9月になること」は本当に名曲。